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絶対に負けられない戦いがそこにある ~総攻撃~

 夕方からの入所判定会議、そしてまおろしの郷での課題協議を終え事務所に戻り、ふと時計を見ると既に17時を回っていた。
その日の業務の予定をほぼ終え、気持ちスイッチを「仕事モード」から仕事終わりからの「ステイホーム・晩酌モード」にスイッチを切り替えようとしたその時!
某女性事務員の控えめな声が耳に入って来る・・・

「猿が出ました!SGさんが猿退治に向かいました!」※SGとはトマトを失った失意の某事務職員
「りょーーーーーかい!」
「らじゃ!」
晩酌モードに切り替えようとした気持スイッチを慌てて「戦闘モード」に切り替えて、次長と共に出陣である!

現場についた時には既にSGの他に数名の人だかりができていた。SGはM60を手に、次長も自宅から幼少期より愛用しているエアガンを持参して
戦闘態勢にはいった。前方には猿野郎が数匹。石垣及びその上の柵に陣を取っていた。
連合艦隊の山本五十六司令長官のごとく銃を持つ両名を従え、声高らかに・・・

「撃て~~~~~~~~~~~~~!」

「カチャ、カチャ、カチャ・・・」
「あれ?・・・あれ?・・・カチャ・・・あれ」

山本五十六長官のごとく「撃てーーーーーーーーーー!」
「あれ?カチャ・・・カチャ?たまが・・・でない?な」
SGのM60はまたまた不調らしい…
次長に目を向けると腰をおろしてエアガンを分解しているではないか…
両者とも普段から言っている「仕事の成功は準備から」の精神が身についていないことを残念に思っていると、それでもなんとか銃の調整が済んが様子である。

「ダダダダダダダダダダ!」※舌を絡ませると臨場感が増します。
M60自慢の連射機能である。その迫力に周囲の観客は驚きを隠せないと思っていたら
「弾出ていないろ?」ある観客がつぶやく
「で、出ていますよ」M60をもつSG事務員が否定する
「いや出ていないんじゃね?」ある観客も負けてはいない
「出ていますよ!」SGも意地になる。

「ダダダダダダダダだ!」再び得意の連射砲!!
すると、また観客が
「弾当たってねーーろ」
「あ、当たっていますよ!」SGは自信満々に答える。
「ぜってーあたってねーーーーよ」
「当たっていますよ!」SGも意地を見せる。
「だって、猿逃げていねーーーぞ」
「・・・・・・・・・・・」決定的な一言がSGの胸に突き刺さった。

確かに猿は逃げていない…葉っぱを食べながら
「味方同士喧嘩はよしなさい」と言わんばかりであった。

気を取り直して、銃撃班があてにならないようならロケット花火の出番である。
前回はただ打ち上げることに終始したが、運転手さん(某阿賀町の某元消防職員)から
「猿にめがけて、ロケットが一番効果的だよ」
掟破りの金言をいただき、早速実践
農業専門店の某TンTンから手持ち用の連発用発射台も購入し準備万端!

再び山本五十六長官のごとく
「発-------射!」
「ひゅーばん」※角度間違い石垣直撃
「ひゅーーーーーーーーーーーーーーーーー」※上がったけど上がっただけ
「ばーーーん!わーーーー」※いきなり爆発、発射台粉砕(怖)

「ダダダダダダダダ!」
「ヒュー――――――ーパ―ーん」
「ダダダダダダダダ!」
「ひゅーーーーーーーーー」「ダダダ!カチャカチャ?ダダダ」

陽が傾きあたり一面がオレンジ色に照らし出されたころ、我々正規軍の銃撃及び空襲による総攻撃で猿野郎はすべて退散・・・。
疲労感と達成感を感じつつも我々は完全なる勝利を確信した。

最後は「皆の衆、今日のところはこの辺で勘弁してやろうぜ!わはははは~」
発したあとに山本五十六長官から吉本新喜劇の池乃めだかに変わった瞬間であったが、皆は笑いに包まれていた。

「苦戦しましたが、今日は被害ゼロですね、トマトを守りましたね!」SGの言った何気ない言葉に我に返る・・・。
「トマト、食ってもらった方がいいんじゃね?タバスコ入ってるし…」

陽が大きく傾き、いよいよあたりは暗くなり、私はまた気持ちスイッチを「晩酌モード」に入れなおした…。(つづく)いつまでやるんだ






by sugana-entyou | 2020-09-01 17:38